第6回 

「窓」は不定期連載のコラム欄です。窓を開けて風通しを良くしたいという思いから「窓」と名付けました。ダイバーシティに対する思い、ダイバーシティに対する期待等、皆さまからのご投稿をお待ちしております。推進室ではダイバーシティ関連の書物や学外のフォーラム、他大学の取組みなど、幅広く情報収集しておりますので、これらの情報もこちらにてご紹介してまいります。

バリアフリーについて感じたこと

最近、怪我をした。そのため、昨今のバリアフリー化の恩恵を受けることとなった反面、意外なところに「障壁」を感じた。それらの雑感を、思いつくままに綴ってみたいと思う。怪我をして、普段のようにできなくなったのは、①階段の上り下り②荷物を持つ③低い位置での作業だった。

階段の上り下りは、大学内外のほとんどの場面でエレベーターまたはエスカレーターでの移動が可能で、バリアフリーの進展を実感した。バリアフリー設備とは、一部の人たちのためのものではなく、誰もがお世話になる可能性のあるものなのだと感じた。ただし、エレベーターを利用する際は、待ち時間が発生したり、遠回りをしなければならないことがあり、普段よりも余分の時間をとられることとなった。

昼食時、ラウンジオークで食事の乗ったトレイを運ぶのが負担に感じられた。下膳口に列ができているとトレイを持ったまま並ぶのが辛いので、いつもタイミングを見計らっていた。授業では、録画をするために毎回パソコンを教室に持参する必要があったが、移動とセッティングが非常に負担に感じた。というのも、パソコンは授業のしやすさを重視して選んだために画面が大きくて重く、コンセントの位置やケーブルなどの備品の収納が低い位置にあったからだ。パソコンの備え付けられた教室であれば、このような困難はなかったと思う。

自動販売機では、釣銭も商品も低い位置に出てくるので、取り出しつらかった。スイカを使えば釣銭を回収する手間はないが、商品は取り出さないわけにはいかない。

いろいろ書いてきたが、一番負担に感じたのは、授業のためのパソコンの移動とセッティングだった。床を横切るLANケーブルに躓きそうになるなどの危険も感じた。

怪我をしないにこしたことはないが、いつ何が起きるかわからない。バリアフリーの観点から、パソコンが設置される教室が増えることを切に願っている。

(投稿者:白い猫)