“ロールモデル"
工学部 エネルギー化学科
斎藤 朋子 さん

勤務先
高砂熱学工業株式会社
事業革新本部 新研究所建設室


出身学部
2009年 武蔵工業大学 工学部 環境エネルギー工学科※ 卒業
2011年 東京都市大学大学院 工学研究科 エネルギー量子工学専攻 修士課程 修了
※2008年度、エネルギー化学科へ名称変更


出身高校
香川県立三木高等学校 卒業

現在の仕事内容

現在、社内革新業務に携わっており、働き方 改革に向けた業務の革新に加え、新技術・新 規事業開発の加速を通し、当社の目指す「夢の実現」を牽引するイノベーションセンター の建設ならびに運用開始に向け、必要な準備 を進めています。社内でも比較的、特殊な職 務に従事しており、定型業務よりも思考、実 践業務の占める割合が多いです。組織は個人 の主体性に重きがおかれ、「会社を支える一人」 として意識をもって働けることが魅力です。 反面、最適解を自ら考え、責任をもって行動、 決断する一連の業務に慣れるまで時間を要し ています。

職業を選択したきっかけ

大学時代、人生の選択に直面したのが就職活 動でした。働くことに対し、漠然としたイメー ジしかありませんでしたが、自己分析により 自分のキャリアアンカーを認識し、教授や先 輩、企業訪問先のOB の方々と会話をするこ とで、イメージの具現化だけでなく、要求条 件を明確にすることができました。私にとっ ては、周囲の人達と「はたらく」ことについ て会話をすることが、業界や会社を選択する きっかけの第一歩でした。選択できるのは勤 める会社であり、職務は会社から命ぜられる ものであり、業務は習得するものだと考えます。

夢の実現に向けて努力したこと

学生時代には、環境問題を解決したいと考え、 「資源循環型社会を実現すること」が夢でし た。無機材料を用いた人工光合成の炭素循環 速度を人類活動と同等にするという、夢のよ うな研究テーマを掲げ、実現に向け、勉学や 実験に時間を費やしました。夢を叶えるため の目標設定が努力するきっかけとなりました。


“ロールモデル”

20代のうちにやっておくべきこと

“ロールモデル"
32 歳となった現在、お肌のお手入れと同じ ぐらい、経験と学習を重ねる習慣が身につ いていれば良かったと感じています。何か を自分で決断する際、学習によって選択肢 や可能性が広がり、経験によって考えが深 まることで、責任を伴った自分の意見をも つことができます。自分で出した答えや行 動に自信がなくなったとき、人に行動を起 こしてもらいたいとき、未来を描くとき、 今の私がとっている過程です。きっといく つになってもこの過程は繰り返し行うもの なのだと思います。

都市大を選んでよかったこと

“ロールモデル"
工学部のなかでも「リケジョ」の人数が多く、寂しい思いをしなかったこ とが良かったです。工学部を選択する女性は、意志が強く、プライドが高く、 孤立する傾向にあるように感じます。周囲に同じ境遇で話せる女性がいる 環境は、心強く、安心できるものです。また、優秀な女性教授が多く、忙 しい先生方に時間をつくっていただき、よく研究内容や仕事と家庭の両立 について、意見交換していました。“女性”を変に意識せず、私が“わたし” らしくいられる環境であったことが、とても良かったなと感じています。

Message

自分のことを見つめてほしいです。これからは、「個」によるネットワークによっ て価値が生まれる知識創造社会になります。指示通りに業務を遂行する人の集 まりでは成り立ちません。一人ひとりが問題意識をもち、課題を解決する行動 力、多様な人達を巻き込める力、変化を楽しむ柔軟力や発想力が問われると感 じています。目まぐるしく変化する時代のなかで、自分のキャリアを築いてい くことは大変なことと思います。そんな時は、自分をみつめ、「自分の価値観」 を大切にすることで、満足するキャリアが築けると、信じています。